安蔵寺山 2013.10.07

あぞうじさん・１２６３ｍ（島根県）

安蔵山は、島根県益田市、鹿足郡津和野町および同郡吉賀町の境に位置する標高１２６３mの山である。島根県の最高峰は、額々山（１２７９m）であるが、一般的な登山対象ではなく安蔵寺山が登山対象の最高峰となる。シーズンや休日には、山頂は人で埋まるそうだ。山塊は南北に延びる尾根を有し、西中国山地屈指のブナの天然林を誇る。

深入山から見る安蔵寺山

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前日早朝マイカーで萩を出発、まず山口県の飯ヶ岳に登り、滑松（なめらまつ）とブナの巨木群に圧倒された後、柿ノ木温泉で汗を落とし、道の駅「かきのきむら」で車中泊する。道の駅には広島県から来た渓流釣が目的と思われる人も泊まっていた。目的は違うが、他に旅人がいると何故か安心する。

７日０６：３０道の駅を出発し、国道１８７号線を１５分ほど北上、右折して奥谷駐車場を目指したが２．５kmを残すところで通行止めになっていた。先の集中豪雨による土砂崩れが原因らしい。車を止め地図と睨めっこ、考えあぐねたすえゴキの里から登る高尻コースに変更することにする。再び国道１８７号線に出て南下、１時間のロスタイムの後、ゴキの里に到着。更に安蔵寺林道を車で進もうとするが、でこぼこ道で車が壊れそうなので結局ゴキの里に車を置き歩き始める。なだらかな安蔵寺林道を３０分進むと前に堰提が見えてくる。そこ右に曲がり少し行ったところに登山口がある。登山口標識の真下にひっそりとやさしい顔をしたお地蔵さんが見守る。

熊出没の看板に怯え、クマよけの鈴を鳴らしながら登山口に入る。直ぐに丸太の階段の急登が始まり、早速息を切らす。自然林（ブナ、アシオスギ、ミズナラ等）の急登を登っていく。突然巨大な岩（廻り岩）が目の前に現れ、道を塞ぐ。その岩を迂回して下り、直ぐに登山道に出る。周囲の自然林の木々は幹の太さを増していく。廻り岩を過ぎたところに三角トタン屋根の避難小屋がある。登山愛好家が作ったものだろうか。登山道は少ししずつなだらかになり笹原に出る。視界が開け絶景が広がっていく。登山道沿いには、アキノキリンソウ、リンドウが咲いていた。何度も振り返りながら西中国山地の絶景を見る。笹原を登りきると木製の台がある展望所に達する。展望所からは西側の眺望が開け、西中国山地の主要峰が目の前に迫る。左端には、吉和冠山、寂地山、正面付近には小五郎山、羅漢山、右側には弟見山、莇ヶ岳、高岳山、十種ヶ峰、右端には高山・行者様まで見ることができる。景観は、今までに登った中国山地の山々の中でも随一ではなかろうか。

展望所から更に２００m程度深い森の縦走路を進み安蔵寺山頂（１２６３m）に達する。山頂には立派な案内板が設置されており、南〜東側の展望が得られるが、展望所のほうが景色を見るのには最適である。案内図には奥谷、匹見、香仙原の各ルートが示してある。次回は奥谷ルートを再挑戦しよう。昼食の後、下山開始。展望所にて写真撮影を十分にしたのち来た道を引き返す。膝ががくがくなりながら急登を下り、無事ゴキの郷駐車場に帰着。今日も山の神様に感謝する。安蔵寺山は評判通りすばらしい山であった。

	（左上）ゴキの郷駐車場に車を置き出発する。 （上）安蔵寺林道を進む。
↑安蔵寺林道の終点に登山口がある。 登山口の道標の下に穏やかな顔をしたお地蔵さんが鎮座する。→
自然林の中の急登をひたすら登って行く。	突然、目の前に廻り岩が現れ道を塞ぐ。 （一旦下り再び登山道に出る。）

一瞬視界が開ける。	アキノキリンソウ?
登山道の上に小屋がある。	小屋の中を覗く。

樹林帯を抜ける。 振り返れば素晴らしい絶景が広がる。

← リンドウ ← アキノキリンソウ

広い笹原を登る。 この眺望は西中国山地一だと思う。素晴らしい！！中央の山は香仙原（１０５６ｍ） 十種ヶ峰の方向を見る。

	安蔵寺山山頂（１２６３．１ｍ）に到着する。 安蔵寺山に登るには４つのルートがある。↓

安蔵寺山頂からの眺望 安蔵寺山頂からの眺望・小五郎山が目立つ。

安蔵寺山山頂の手前に展望所があり、南西側１８０度の素晴らしい展望が得られる。

展望所からの眺望 北東方向・吉和冠山(1339m)、寂地山・右谷山(1337m)が見える。 鬼ヶ城山(1031m)と容谷山(1223.9m)を見る。 羅漢山(1108.9m)、小五郎山(1161.7m)、法華山(962m)を見る。 十種ヶ峰(988.8m)と青野山(907.6m)を見る。

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